最近のお客様の中で「地鎮祭ってやったほうがいいの?」とよく質問を受けたり
するケースが多くなってきております。
そもそも、やるやらないについてはお客様の意思が一番ではあるのですが、何か
良くないことがおこったりすると「地鎮祭やらなかったから...」と気にされてし
まうのが人の常です。
とりあえずは地鎮祭についてよく知ったうえでやるやらないはお決めになった
ほうがよろしいと思いますので、ここに地鎮祭の流れや費用などについてふれて
ゆきたいと思います。
家を建てる際の儀式として一般的に行われている地鎮祭。
何のために行うかと言えばこれは工事の無事や安全、建物や家の繁栄を願い、
その土地を司る、氏神さまをお招きしのお許しを得るためのものです。
なので本来、土地の氏神様の神主をお招きし、土地に初めて鍬(すき)や鎌
(かま)を入れる、穿初(うがちぞめ)や刈初(かりぞめ)と呼ばれる儀式
を行います。
氏神様とは、その地域に住む人にとっての共通の守り神のことを指します。
本来は神道の儀式だったので、前述のとおり、その土地の氏神様を祀る神社
にお願いするのが本当なのですが最近では最寄りの神社に頼むことが多く
なってきています。
正式な地鎮祭をご希望される場合は都道府県の神社庁に伺えば教えてもらう
ことができます。
地域によっては、地祭りや地祝いとも呼び、また「とこしづめのまつり」と
言ったりもするようです。
何のためにやるのかがわかれば、いくらかかるかが気になるところですが、
費用を知るためにもその流れがどんなものかを知っておくことが重要です。
△地鎮祭の流れ
1.手水(ちょうず)=神事のために設けられた会場(一般的にはテント)
に入るため、手水桶から汲んだ水で手を清めます。タオル代わりの手拭
紙を渡されます。
2.修祓(しゅばつ)=参列者やお供え物を清める儀式です。神主が大麻
(おおぬさ)を手に持ち、お供え物や来場者に向けて左右に払うしぐさを
します。
3.降神(こうしん)=会場に設けた祭壇に神様をお迎えする儀式です。
神主が唸るような発声をし、神様をお呼びします。
4.献饌(けんせん)=お酒とお水の入った容器のふたを開け、神様にお供え
物をささげる儀式です。
5.祝詞奏上(のりとそうじょう)=土地に建物を建てることを神様に告げ、
工事の安全を願います。施主や設計者、施工業者の名前を含んだ祝詞を読み
上げます。
6.四方祓(しほうはらい)=敷地の四隅を清めます。神主は一度テントから
退出し、土地の縁をお祓いします。
7.地鎮(じちん)=神前に作った草やススキを立てた盛砂に、設計者や施主、
施工業者が「忌鎌(いみかま)」、「忌鍬(いみくわ)」、「忌鋤(いみすき)」
を入れます。白木で作成されたものを使うのがよいとされていますが、実用
の品でもよいとされてきています。土地から雑草を刈り取り、土をほぐし、
土地を敷き均す作業を表現するものです。
8.玉串奉奠(たまぐしほうてん)=榊に紙垂を付けたものを神前に捧げ、拝礼
します。
9.撤饌(てっせん)=お供え物を下げるために、お酒やお水の容器に蓋をし
ます。
10.昇神(しょうしん)=神様を御座所にお戻りいただく儀式です。降神(こう
しん)と同様に、神主が唸るような発声をします。
11.神酒拝戴(おみきはいたい)=神様にお供えしたお酒を頂戴します。
12.直会(なおらい)=地鎮祭の後に、お供え物のお下がりを食事として頂きま
す。会場を別に設け宴の形式で行ったり、関係者や近隣の方へお弁当を準備
しお渡しすることもあります。(※お酒の宴となるのが通常ですが、飲酒運
転への警戒から、神酒拝戴(おみきはいたい)も恰好だけとし、日本酒の小
瓶をお弁当に付けて配布することが増えています)
いかがでしょうか?字で見ると結構なボリュームになりますね。
地鎮祭は時間にしては40分~1時間ほどで終わりますが、もっぱらその費用は
「神主への玉串料」
「テントなどのレンタル料」
「お弁当やお供えの代金」
この3つに大別できます。
地鎮祭の規模等によって金額は変わってまいりますが、平均金額として
玉串料(初穂料)で3~5万円(お車代含め)
となります。
テントなどのレンタル料やお弁当などはご自分でご用意することもできま
すのでこれはお客様次第となります。
ただ、祭壇や三宝などの神事の資材は特殊なので弊社などのご相談いただ
くのが早いかもしれません。
最初にお話しした通り、地鎮祭をやるかやらないかは施主様の自由です。
やはり初穂料などの謝礼は、家具の購入費用に回したいなどの理由で、
近年はやらないことも多いようです。
しかし、家づくりもそうですし家庭でも様々な不安があるでしょう。
そんな不安を少しでも和らげるためにも、神様にお祈りをして、心を落ち
着かせるのも一つ効果として重要だと私共は考えております。
アイズホームのいえづくりでは地鎮祭が行われる場合が多いです。
やらずに後悔するよりも、やってしまって気持ちを締めるのもひとつの
考え方なのかもしれませんね。