皆さんこんにちは!アイズホームの広報担当・ウメムラです。
冬場になると、ヒートショックによる事故が増加します。
高齢の方への健康配慮に注目が集まりがちですが、数十年先まで健康に暮らす家を建てるなら、設計で可能な防止策も知っておきたいですよね。
「ヒートショックはどうすれば防げるか?」
「家づくりで対策できることは?」
今週は、ヒートショックを予防する家づくりについて、2回に分けて解説します。
前編の今回は、ヒートショックの起こる仕組み、予防できる家の条件をお伝えします。
ヒートショックとは
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、体に悪影響を及ぼす現象です。
たとえば、暖かい部屋から寒い洗面室に移動し、さらに熱い湯船につかると、短時間のうちに体が大きな温度変化にさらされます。
血管が急激に収縮拡張し、めまいや失神・心筋梗塞・脳梗塞などの重篤な症状を引き起こすのがヒートショックです。
ヒートショックの発生によって亡くなる方は、交通事故による死亡者数を上回るともいわれています。
厚生労働省の統計によると、65歳以上の高齢者の入浴中の事故による死亡者数は年間約17,000人にのぼり、そのうち約14,000人がヒートショックに関連していると推計されています。他方、近年の交通事故の死亡者数は年間4,000人ほど。
当然ながら、重篤には至らずともめまいや立ち眩みで転倒し、室内のケガにつながるケースは、さらに大きな数字に。ご高齢であれば、そのまま入院したり、不自由な生活を強いられたり。
ヒートショックは、現代の身近な、恐ろしい事故原因のひとつなのです。
特に注意が必要なのは、11月から2月の寒い時期。この時期は、暖房している部屋と暖房していない廊下などとの温度差が大きくなり、ヒートショックのリスクが高まります。
ヒートショックを防ぐ家の条件とは
悲しいヒートショックは、住まいの温熱環境が原因で起きてしまっています。
防ぐためには、家全体の温度差を抑えることが大切です。
今の住まいやこれから暮らす家が、以下の2つを満たしているか考えてみましょう。
- 廊下や洗面室も暖房できる
- 空間をすぐに暖められる
廊下や洗面室も暖房できる
ヒートショック予防で大切なのは、家の中のどの部屋も暖められていることです。
実は、室内での溺死事故が多いのは、日本の特徴。厚生労働省の発表する研究結果には、下記の一文が掲載されています。
WHOの死因統計によると、溺死者数が日本は他国に比べて多く、うち4分の3が高齢者である。
◆参考:厚生労働省「入浴関連事故の実態把握研究」より
欧米では、1部屋だけを暖めず家全体を暖房する「セントラルヒーティング」が主流です。
このことから考えても、温度差の小さい家に住まうことが、ヒートショック予防に繋がることがわかります。
目安として、部屋間の温度差が10℃以上あると、身体への負担が大きくなるといわれています。
リビングだけ暖房するのではなく、ちょっと廊下やトイレ・洗面室などへ行くときにも温度差がないことが理想です。
空間をすぐに暖められる
セントラルヒーティングを採用していない家では、暖房をつけてすぐに暖められることが大切です。
入浴のまえや、朝布団から起き上がるタイミングなど、温度差を事前に防ぎやすくなります。
反対に、暖房器具を使っても、窓や壁からくる冷たい空気によって冷やされるスピードが速ければ、部屋も廊下も暖められず対策を講じづらくなります。
これには、適切な断熱性能と暖房器具の性能に合わせた設置計画が必要です。同時に、住宅の気密性を高めることも重要。
暖められた空気が外に逃げにくく、部屋を効率的に暖房できる仕組みは、健康を守る住宅の条件です。
まとめ
ヒートショックは、室内の温度差によって重篤な症状を引き起こします。
「湯温をぬるめにする」
「浴槽から急に立ち上がらない」
「食後や飲酒後、薬服用後の入浴を避ける」
「入浴する前に同居者に声を掛けておく」
といった、生活習慣の防止策ももちろん大切。
しかし、セントラルヒーティングが主流の欧米ではこうした事故が少ないことからも、家の温熱環境を整えることの重要性が明らかです。
ヒートショックを防ぐには、廊下や洗面室まで温かく、適切な暖房計画ですぐに暖かくできる環境を考えましょう。
次の回では、ヒートショックが起こりやすい部屋や、予防のための住まいの対策について解説します。
▷『冬場のヒートショックを防ぐには?家づくりでできること【後編】』
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