
皆さんこんにちは!アイズホームの広報担当・ウメムラです。
注文住宅の間取りで人気の「中庭」。家づくりを検討していて、気になる方もいるのではないでしょうか。
たとえば都市部の密集した立地で、日当たりやプライバシーを確保する方法として中庭を設計するのもおすすめです。
しかし「実際にはどんなメリットやデメリットがあるのだろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。
そこで今週は、中庭を採用するメリット・デメリット、設計のコツを2回に分けてお伝えしています。
前編では中庭とはどんなものか、どんなメリットがあるのかをお話しました。
▷『都市型住宅にこそおすすめ!中庭のある家のメリット・設計のコツを解説 ~前編~』
後編の今回は、中庭のある家のデメリットとそれをカバーする設計のコツについて解説します。
都市部でも明るく自然を感じて暮らしたい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
中庭のある家のデメリット
デザインだけでなく、機能面でも魅力のある中庭ですが、検討する上で知っておきたいポイントがあります。
- 建築費がかさみやすい
- 居住スペースを圧迫することがある
- メンテナンスの手間がかかる
3つのデメリットを確認したうえで間取りを考えていきましょう。
建築費がかさみやすい
中庭を採用すると、間取りが複雑になり建築コストは上がる傾向にあります。
理由は、一般的に壁の凹凸が多いほど表面積が大きくなり、必要な材料や作業の手間が増えるため。
また、中庭から十分な日光を取り入れるために窓の数が増え、材料費がアップします。
中庭に設置する大きな窓は、断熱性能が低いと室内の温熱環境が悪くなるため、窓の性能も重視しなければなりません。
中庭の植栽・照明・水栓などの外構工事のコストもあらかじめ考慮しておきましょう。
居住スペースを圧迫することがある
中庭をつくると、居住スペースが狭くなる恐れがあります。
中庭のあるコの字型やロの字型の間取りは、遠回りの動線が増え、建物の面積が広くなりやすいためです。
中庭によって広く開放感を感じられるはずなのに、居住スペースが小さくなっては勿体ないですよね。
間取りを決める際は、家族が生活するスペースの広さや部屋数にも配慮し、中庭が有効かを判断してくださいね。
メンテナンスの手間がかかる
中庭がある家は、掃除やメンテナンスの手間が増える可能性もあります。
中庭には大きな窓を設置することが多く、ガラス拭きなど窓まわりの掃除の手間が増えます。
また、一般的な庭よりも室内と室外の距離が近いことから、庭が荒れていたりコケが生えたりしていると目につきやすいのが中庭。枯葉や土が詰まらないよう排水設備を掃除することも定期的に必要です。
ガーデニングがお好きな方は楽しめそうですが、設計段階で手入れが苦にならない仕様を選ぶことをおすすめします。
たとえばタイル仕上げなら、雑草の処理が少なく済み、水をまいてデッキブラシでこするだけできれいにできます。
広い庭よりも管理する面積が小さく済むのは中庭の利点なので、扱いやすい素材を厳選してメンテナンスの手間を減らしましょう。
中庭のある家を設計するコツ
後悔のない仕上がりの中庭にするには、設計時に気をつけるべきポイントがあります。信頼できる設計士さんと慎重に打ち合わせをしていきましょう。
- しっかりと構造計算を
- 周囲の環境を読む
- ライフスタイルに合った動線にする
しっかりと構造計算を
中庭のある家は、建物の形が複雑で、壁や柱の配置も入り組みがちです。
そのため、構造計算をしっかりおこなっている依頼先を選ぶことをおすすめします。
たとえば中庭に面した壁は、大きな開口をたくさん設けると支える壁が少なくなることが考えられます。
信頼できる設計士なら、家全体の壁の量やバランスを考えてプランニングができます。
ハウスメーカーや工務店によって構造計算の方法が異なりますので、安心できる体制であることを確認しましょう。
アイズホームでは、許容応力度計算の構造計算をおこない、どんな間取りでも耐震等級3以上の注文住宅を設計しています。
周囲の環境を読む
中庭は、周囲の環境を把握したうえで設計することが大切です。
敷地の特徴や近隣の建物の状況に合ったレイアウトが考えられていると、後悔のない中庭づくりができます。
たとえば、人の往来や交通量の多い道路が近い場合は、視線や防音対策に配慮しなければせっかくのプライベート性が損なわれてしまいます。壁やフェンスの高さを調節したり、背の高い植栽を利用したり工夫することで、落ち着いた空間づくりが可能です。
また、中庭を設計しても、そこに日が入らなければ、結局外で過ごす機会がなく飾りになってしまうことも。
四季の光の入り方を考慮した配置が重要です。
ライフスタイルに合った動線にする
中庭を活かすには、家族の生活動線をイメージしておくといいでしょう。
コの字・ロの字の間取りは各部屋へアクセスする動線が長くなりやすいため。
たとえば、ロの字型の間取りでは、中庭の周りを回る動線になり移動距離が長く感じます。
暮らしの中で頻繁に行き来する部屋どうしは、距離を近づけた方が便利ですよね。
家族が集まるリビングと、家事で往来することの多いキッチンや洗面所、階段などは遠くならない設計にするなど、主要な部屋を優先的に間取りを考えていくと良いでしょう。
家族のライフスタイルに合った動線をプランニングできる設計士に依頼するのがおすすめです。
建築家との家づくり
中庭や、コの字型・ロの字型といった特徴的な間取りを設計する場合は、多角的な視点でデザイン提案できる設計士への相談が安心です。
なぜなら、壁や窓の面積が増えると、耐震性能や断熱性能にも影響するため。中庭を眺めて寛げる空間を望むなら、建築の性能まで熟知した設計士に相談しましょう。
アイズホームは、デザインと性能を兼ね備えた注文住宅のご提案を始めました。
設計事務所の住宅ディレクターと協業することで、地域工務店でも住宅性能を熟知した家づくりが可能です。
また、無駄な動線が発生しやすい間取りでも、優秀な設計士なら、建築費を抑えるアイデアを提供できます。
アイズホームの建築家との家づくりについては、こちらのページをご覧ください。
『建築家と建てる高性能住宅』
まとめ
中庭とは、建物や壁、外の塀に囲まれた屋外スペース。
窓を増やせるため室内の日当たりや風通しが良くなり、外からの視線が気にならない庭が得られます。都市型の面積の限定された住宅にもおすすめです。
ただし、中庭がある家だからこその注意点もあります。建築コストが高くなり、居住スペースが狭くなってしまうことも。
中庭がある家づくりは、快適に暮らせる間取りと建物の強度、空間デザインと建築コストなど、さまざまな要素のバランスをとらなければなりません。
中庭を希望する場合は、建築会社選びの段階から要望を伝えておき、設計力のある会社に依頼するのがおすすめです。
アイズホームは、横浜市・川崎市・鎌倉市などを中心に新築住宅の設計施工をおこなっている地域工務店です。
わたしたちの拠点とするエリアは、自然と都市が共生した美しい街。しかしながら、不動産価格は決して安いとは言えず、丘陵の多い土地柄から敷地条件も厳しくなりがちです。
そうした立地でも、ご家族らしい住宅を提案できる高い設計力が私たちの強みでもあります。
建築家・設計力で家族らしい家づくりを叶えることについて、ご興味をお持ちいただけるなら、ぜひ当社のモデルハウスやイベントにお越しください。
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